「生物学的幅径」ってなに?
投稿日:2021年8月23日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは。
永研会クリニック歯科です。
今回は「生物学的幅径(せいぶつがくてきふくけい)」
という言葉についてお伝えしようと思います。
「生物学的幅径」という言葉は歯科の専門的な言葉になりますので、
おそらく多くの方は一度も聞いたことがないかと思います。
しかし、歯科治療を行う上で、とても重要なものになります。
それでは「歯周ポケット」という言葉を聞いたことはありますか?
歯の周りには骨や歯肉があります。
歯の根は骨の中に埋まっており、その上に歯茎がのっているような状態です。
歯の生え際部分の歯と歯茎の隙間のことを「歯周ポケット」と呼びます。
ただ「歯周ポケット」という言葉は歯周病になっている場合に用いられる言葉なので、
健康的な状態では「歯肉溝」と呼ばれます。
その歯茎の溝のところに細菌の塊であるプラークが溜まってしまうと、
歯茎が腫れてしまったり、歯の周りの骨が溶けてしまったりします。
もちろん身体にも細菌に対する防御機構があります。
歯と歯茎の隙間に、簡単に細菌が入り込んでしまわないように、
歯と歯茎はしっかりとくっついているのです。
敵の侵入を防ぐお城の門のようなものです。
しっかりとした幅をもって歯と歯茎はくっついているため、
生物学的幅径と呼ばれています。
ただ炎症があるときには、そのくっつきが弱くなります。
門が少し開いているような状態です。
そのままの状態では歯周病が進行しやすくなってしまいます。
しっかりと検査をしましょう。
文章では分かりづらい部分もあるかと思いますので、
気になる方は是非相談にいらしてください。
お待ちしております。
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